サヴァリッシュ音楽アカデミー講習会の魅力と財団の真相
ドイツやオーストリアへの
音楽留学を夢見る皆さんの中に、
「ヴォルフガング・サヴァリッシュ・
アカデミー(Die Wolfgang-
Sawallisch-Musikakademie)」
の通年講習会(Meisterkurse)が
気になっている方はいませんか?
日本でも有名な大指揮者の名前を
冠したこのアカデミーですが、
実はドイツ国内でも極めて珍しい、
ユニークで贅沢な運営スタイルを
持っている特別な場所なのです。
今回は、その講習会の特徴から、
開催地グラッサウの魅力、
著者調べによる確実な事実だけを
徹底解説します!
目次
1 サヴァリッシュ音楽アカデミー・マスタークラスとは?

出典: facebook.com
このマスタークラスの最大の特徴は、
「一人の音楽家が遺した財団が、
外部の組織に丸投げせず、年間を
通じて自前で本格的な講習会を
企画・運営している」
という点にあります。
ドイツには音楽家の遺産を引き継ぐ
財団が多く存在しますが、
その多くは単発のワークショップを
開催するにとどまるか、あるいは
記念館としての運営がメインです。
サヴァリッシュ・アカデミーのように、
春から夏、秋にかけて、ピアノ、
弦楽器、管楽器、さらには声楽や
アコーディオンまで、
多岐にわたる楽器の一流音大教授陣を
ミュンヘンやザルツブルクから招き、
まるで「私立のミニ音楽院」のような
規模で、通年講習会を自前で
回している例は、ドイツ国内でも
非常にレアなケースです。
さらに受講生は、巨匠が遺した広大な
敷地内にあるゲストハウスに宿泊・
滞在しながらレッスンに没頭できる
という、至れり尽くせりの
環境が整っています。
2 開催地のグラッサウってどんなとこ?

講習会が行われるグラッサウ
(Grassau)は、南ドイツ・
バイエルン州の美しい自然に
囲まれた町です。
ミュンヘンから列車とバスでアクセス
できる場所にあり、近くには有名な
キーム湖(Chiemsee)や美しい
アルプスの山々が広がっています。
大都市の喧騒から完全に切り離された
静かで治安の良いリゾート地であり、
音楽だけに集中するには
素晴らしい環境です。
マエストロ・サヴァリッシュが
この地を愛し、終の棲家として広大な
邸宅を構えた理由も、現地を訪れれば
一発で納得できるはずです。
3 サヴァリッシュ朋子さんは巨匠サヴァリッシュとどういう関係にあるの?

日本向けの公式連絡先
(Email: info@tomokosawallisch.de)
に名前が載っている
サヴァリッシュ朋子さん。
巨匠の名前を名乗って
活動されているため、
「どういう血縁関係なのだろう?」と
疑問に思う方も多いのでは
ないでしょうか。
a 巨匠の孫(甥の息子)はBMWのトップ
サヴァリッシュ朋子さんの旦那様は、
ヴァルター・W・サヴァリッシュ
(Walter W. Sawallisch)さん
という方です。
ヴァルターさんは音楽家ではなく、
ビジネスの世界で大成功を収めた人物です。
彼は1982年から1988年にかけて
「BMWジャパン」の共同創業者兼副社長
(Executive Vice President)を務め、
日本市場におけるBMWの地位を
不動のものにしました。
その異例の成功は、1988年5月5日付の
フィナンシャル・タイムズ紙で
「マーケティングの伝説(A Marketing Legend)」
と称賛されるほど、ビジネス界では
非常に有名な実業家だそうです。
b 【知られざる事実】なぜ「孫」なのに「甥」と呼ばれるの?

実は、サヴァリッシュ家の家系図には、少し複雑で温かい家族のストーリーがあります。
指揮者のヴォルフガング・サヴァリッシュには実の子がいませんでした。
そこで、1952年に結婚した妻メヒティルトさんの連れ子であるボリスさんを、我が子として養子に迎えます。
このボリスさん、実はメヒティルトさんの「実の息子」ではなく、早くに母親(メヒティルトさんの妹)を亡くした「妹の息子(メヒティルトさんから見て甥)」だったのです。
幼いボリスさんを不憫に思ったメヒティルトさんが実の子のように引き取り、のちに巨匠サヴァリッシュと結婚した際、巨匠もボリスさんを養子として迎え入れて正式に「サヴァリッシュ」の姓を贈りました。
そのため、ボリスさんの息子であるヴァルターさんは、
- 法律上の書類や遺産相続においては、巨匠サヴァリッシュの「孫(養孫)」
- 本来の血縁関係(メヒティルトさんの実家側)から見ると「甥の子供」
という2つの側面を持つことになります。
メディアや資料によって「孫」と書かれたり「甥」と紹介されたりして混同しやすいのは、こうした深い絆で結ばれた家族の歴史があったからなのですね。
c 朋子さんの経歴
そして奥様であるサヴァリッシュ朋子さん(旧姓:大河内さん)は、ミュンヘン音楽演劇大学の最高課程(Meisterklasse)を首席で卒業し、ドイツの国家演奏家資格を持つ本物の実力派ピアニストです。
国際的なキャリアを築いてこられた、確かな実力を持つ音楽家であられます。
d 巨匠サヴァリッシュの没後財産を相続
実は、指揮者のヴォルフガング・
サヴァリッシュには実の子供が
いませんでした。
そのため、自身の甥であるヴァルターさんを遺産の正当な相続人に指名していたのです。
2013年に巨匠が亡くなった際、ヴァルターさんはグラッサウの広大な邸宅や莫大な遺産を引き継ぐことになりました。
しかし、ドイツの高額な相続税や屋敷の維持費は個人で抱えるには重すぎる負担です。
そこでヴァルターさんはビジネスマンとしての手腕を活かし、遺産を私物化せず、非営利の「公益財団法人」にすることで税制上の問題をクリアし、叔父の遺産を社会に還元して後世に残す道を選びました。
e 孫夫婦がタッグを組んで財団設立

つまり、2013年の巨匠の没後、この甥夫婦が強力なタッグを組むことで現在の財団が誕生しました。
ビジネスと法律、そして日本との関わりに精通した夫のヴァルターさんが財団の財政やインフラの基盤を作り、
音楽のプロである妻の朋子さんがドイツ音大教授陣とのコネクションを活かして実際の音楽教育現場を動かしています。
この二人の強みがガッチリ噛み合っているからこそ、あの贅沢な通年講習会が維持されています。
単にお飾りの名前を名乗っているわけではなく、親族としての重い責任を果たし、自前のノウハウでアカデミーを回しているというのが実際の背景なのですね。
4 サヴァリッシュ・アカデミーが提供する留学準備へのメリット

サヴァリッシュ・アカデミーのマスタークラスに参加することは、将来的にドイツやオーストリアの音楽大学への留学を目指す若手にとって、非常に大きなアドバンテージになります。
現地で実際に教鞭を執っている現役の音大教授から直接マンツーマンで指導を受けられるだけでなく、教授に対して自分の実力を直接アピールする絶好の機会(下見やコネクション作り)になります。
また、現地バイエルンの空気を肌で感じながら、他の国際的な受講生たちと切磋琢磨できる時間は、日本国内の準備だけでは絶対に得られない貴重な財産になるでしょう。
5 申し込み時の注意点とサポート窓口について

非常に魅力的なサヴァリッシュ・アカデミーですが、個人で申し込む際には注意も必要です。
基本的にはドイツ語または英語でのやり取りが必要となり、提出書類の準備や現地への移動、滞在中のトラブルへの備えなど、自力ですべてをこなすのは留学初心者にとってハードルが高い側面もあります。
幸いにも、この財団には日本代表を務めるサヴァリッシュ朋子さんの窓口が用意されています。
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