ドイツ音大受験にフォアシュピールは必須じゃない?成功する進め方

ドイツの音大受験を考えているなら、
絶対に無視できないキーワードが

「Vorspiel(フォアシュピール:事前レッスンや下見)」!

(歌の場合はVorsingen:フォアズィンゲン)

これって必須なの?

どうやって進めるの?

という疑問を
実際の受験生や現地音大で働く
生の声をベースに、サクッと
わかりやすくまとめました!

そもそもVorspielは必須なの?

結論から言うと、時間があるなら
やっておくべきです。

ですが、必須ではないです。

実際、いきなり受験して
合格する人も多くいます。

でも、

ということに、ご注意いただきたいです。

Vorspielは必須ではないけど大事?

そもそも

日本のマスタークラスなどで
自分に合う教授に出会い

「自分のクラスに入れてあげるよ」

と確約される人は毎年、全ドイツの
全留学希望者中、10%以下でしょう。

統計がないので正確にはわかりませんが

だいたい
日本にわざわざ出向いて行って
マスタークラスをする教授は

ほとんどが奥さんが日本人で
どうせ奥さんが年に一回
里帰りするので

その機会に、一緒に日本に行って
マスタークラスを開催するパターンです。

いくら奥さんが日本人の教授が
たくさんいると言っても
ドイツ全体で見たら
割合的には少ないですので。

ということは、大半の音楽留学を
希望する学生さん達は

「留学」という未知のことに
ワクワクしながらドイツや
オーストリアの土を踏み

それから

「自分にとって最高の先生とは
どんな先生なんだろう?」

ということを常に
自分に問いかけながら
幾つかの大学を見学に行って

もちろん何人かの教授の
レッスンを見学して

気に入った先生がいたら
フォアシュピールや
フォアズィンゲンを
頼んで、自分の演奏、
または歌を聴いてもらう

というルートを辿ることになるでしょう。

つまり、自分が自分に合ったいい先生を
見つけ出したいと本気で思っている人ほど

楽しんで積極的に、音大巡りや
教授のレッスンの聴講をしますので

おのずとフォアシュピールや
フォアズィンゲンをする機会が

増えるので、自然に何人かの先生に
コンタクトをとっているのです。

時には、なんとなくその音大の雰囲気や
その街の雰囲気が気に入らなくて

その音大は自分の候補から
外すことになるかもしれません。

でも、自ら、
自分の足で幾つかの音大を訪れて

何人かの教授のレッスンを
聴き比べることで

耳も肥えてくるし
自分の求めている先生像もクリアに
なっていくでしょう。

そして、侮れないのが
場を踏むことによって

あなたのドイツ語での交渉術が
レベルアップするということです。

これについては、下記の③に当たります。

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なぜVorspielがそんなに重要なの?

なぜVorspielがそんなに重要なのか
という理由は、一般的には
大きく分けて3つあります。

① 教授に自分をアピール&相性の確認

教授に直接演奏を聴いてもらって
熱意を伝えられます。

また、先生の指導テンポや
言葉のチョイスが自分に合うか

こちらが品定めする
チャンスでもあります。

事前に顔と名前
そして演奏を覚えてもらうことも

時には合格率を劇的に上げるための
大きなカギになることもあります。

② 入試の傾向や「Platz(席)」の確認

これが一番の死活問題!

ドイツの音大は、教授一人あたりが
持てる生徒の枠(Platz)が厳密に
決まっています(週12人程度など)。

30人以上教えてる人も
数人しか教えない人も
いますけどね。

どんなに本番で完璧に弾けても
「合格したけど枠がなくて入れない」

という悲劇も日常茶飯事。

事前に
「今年は何席空きがありますか?」
とダイレクトに聞くのは必須です。

ついでに
「私が合格するチャンスは
どのくらいあると思いますか」
と聞けたらもっといいです。

その時

「Schwer...」
「Sehr schwer...」

と言われたら、その理由も
ぜひ聞いてほしいです。

絶対に教えてくれるので。

そして、理由がなんであれ
その教授のクラスは
最初から自分の選択肢から
外しましょう。

チャンスのない先生にしがみついても
合理主義大国のドイツでは
なんのメリットもありません。

ただ、その先生が
あなたにとって最高の
先生なのであれば
話は違ってきますが。

その件については
今度ゆっくり書きますね。

③ 自立心や人柄を見られている

教授は
「この生徒と数年間、
有意義にレッスンができるか」
を見ています。

「自立して自分の音楽を分析できるか」

「最低限のコミュニケーション(英語、
できればドイツ語)が取れるか」

なども、見てますね。

ドイツの入試は日本以上に
「人間対人間の相性」みたいなものが
試験の結果も左右しますね。

具体的なステップと進め方

ステップ1:先生探しと情報収集

  • YouTubeやCDで先生の演奏を聴く
  • 先輩や知人に門下の評判を聞く
  • マスタークラス(講習会)に参加する
    (他の人のレッスンも聴講できるので一番おすすめ!)

ステップ2:コンタクトを取る

大学のホームページに載っている
教授のメールアドレスに直接連絡します。

自己紹介(履歴書)やレパートリー
演奏動画を送り、「Vorspielをしてほしい」
と伝えます。

💡 最近のトレンド

昔は対面厳守の先生が多かったですが、最近はオンラインで動画を見てVorspiel代わりにしてくれる先生も増えています!

ちなみに、メールの返信が来なくても落ち込まないでください。

単に忙しくて見落としているだけのケースがほとんどです。

ステップ3:いざVorspielへ!

Vorspielは無料のことが多いですが、

もしチャンスがあると
言ってくれる先生がいたら

その後も受験まで定期的に
プライベートレッスン(有料)に通って
成長を見せるのが理想です。

その教授のクラスの
「ミニコンサート」や
他の生徒のレッスンを
聴講させてもらえるか聞きましょう。

門下のリアルなレベルが
わかるだけではなく、

その機会に他の門下生とも
友達になりましょう。

倍率が20倍近くになることも
珍しくないドイツの音大受験。

実力があるのは大前提として
最後は「熱意」が合否を分けます。

気になる先生が見つかったら
積極的にアプローチしてみましょう!

あなたのライバルはドイツ人ではありません

多分、ドイツやオーストリアに
留学している先輩がいらっしゃる方は
知っておられると思いますが

ドイツやオーストリアという
ドイツ語圏の音楽の本場に
留学するのに

受験生の中にドイツ人が少ないことに
知らない方はビックリするでしょう。

今までも、日本人や韓国人は
多かったですが

ここ10年で
実力と財力のある中国人留学生
が軒並み増えて、競争率を上げています。

そして前から常に一定数いた
いたロシア人留学生に加えて

戦争の関係でとても多くの
ウクライナ人音大生が
ドイツに避難してきました。

戦争勃発当時

「ウクライナから逃げてきた音大生は、
その年度の途中からでも特別にドイツの
音大に編入できる」

という特例ができたので
ウクライナ人の音大生も必然的に
増えました。

私がここで言いたいのは、
外国人留学生の割合が
とにかく高いので

ドイツの教授の皆さんは
ドイツ語のあまりできない
学生さんにとても慣れている
ということです。

だから、流暢なドイツ語や英語が
話せなくても、結構どうにかなります。

そして、日本以外の外国人留学生は
遠慮しません。

めちゃくちゃグイグイいくのが
当たり前と思っています。

だから、日本人にとって大事なのは
勇気を出して、恥ずかしがらずに

とにかく積極的にアタックすることです。

じゃないと、多分埋もれちゃいます。

こちらには、「遠慮する美学」とか、
存在しませんので。