こんにちは。
2023年7月期に放送された日曜劇場「VIVANT」が「第29回AMDアワード」にて、大賞/総務大臣賞を受賞しました。
優秀なデジタルコンテンツなどの制作者を表彰するAMDアワード。
2024年3月5日にはその授賞式が行われ、監督の福澤克雄さんと、主演の堺雅人さんが代表で参列しました。
「VIVANT」の視聴率は、堺雅人さんの代表作「半沢直樹」や阿部寛さんの代表作「下町ロケット」よりも下回っていました。
それでも、総括的には「VIVANT」が「半沢直樹」や「下町ロケット」を越えた理由を5つお伝えします。
「VIVANT」
引用元: twitter.com
堺雅人さん主演の2023年7月期のTBS系日曜劇場「VIVANT」は、モンゴルの砂漠でのロケと豪華俳優陣で話題となっています。
ストーリーは完全オリジナルで、内容は放送されるまで全く明かされませんでした。
そして、いまだに登場していない、主要俳優陣もいて、スリル満点です。
例えば、主要人物のはずなのに、役所広司さんと、二宮和也さんは、1から3話までの中で、一度だけ短いシーンに登場して、少しだけ二人で意味深な会話をしてい他だけでした。
松坂桃李さんに関しては、第4話でやっと姿を見せたので、視聴者はそれまでの間、松坂桃李さんが何の役を演じるのかも、さっぱりわかりません。
当初、第2話から登場するなどとの情報が出ていたにも関わらず、第3話が終わっても結局出てこなかったので、
主役級の活躍をしたラクダが、実は松坂桃李?
などとネットで騒ぐ人も出てきたほどでした。
でも第4話からは怒涛の展開で、大活躍して、かっこいいシーンがたくさんありました。!
堺雅人主演の「半沢直樹」
引用元: abs.co.jp
2013年7月期の日曜劇場「半沢直樹」(TBS系)は、池井戸潤さんの小説「半沢直樹シリーズ」の『オレたちバブル入行組』と『オレたち花のバブル組』がベースとなっています。
2020年7月期の「半沢直樹II」では、同じく池井戸潤さんの「半沢直樹シリーズ」の『ロスジェネの逆襲』と『銀翼のイカロス』が元になっています。
主演の堺雅人さんの
「やられたらやり返す、倍返しだ!!」
が流行語大賞にノミネートされるほどの爆発的人気を誇ります。
2013年版では、最終回の視聴率は42.2%を記録して、平成の民放テレビドラ史上第一位となりました。
その「半沢直樹」の演出も「VIVANT」と同じ福澤克雄さんで下が、そこまで視聴率が伸びるとは予想していなかったのだそうです。
福澤監督は当時を振り返って
「(番組の)実力以上に周りが大騒ぎになった」
「子どもたちにまで見ていただいた」
と言っています。
阿部寛主演の「下町ロケット」
引用元: abs.co.jp
「下町ロケット」も、「半沢直樹」と同じく、小説のドラマ化です。
「下町ロケット」の原作も、「半沢直樹」と同じく、池井戸潤さんの小説です。
ストーリーはこんな感じです。
宇宙科学開発機構の研究員だった佃航平が、死んだ父の経営していた中小企業「佃製作所」の社長となり、社員たちと共に奮闘する姿を描く。
引用元: ja.wikipedia.org
2011年に、第1作となるドラマ「下町ロケット」がWOWOWの連続ドラマWでテレビドラマ化された。
2012年には、TBSラジオドラマスペシャルでもラジオドラマ化されました。
その後、2015年、2018年にTBSの日曜劇場でも、阿部寛さん主演でドラマ化されました。
2015年版の第8話の視聴率は、2015年度の民放ドラマの中で最高となる20.4%を記録しました。
また、第87回ザテレビジョンドラマアカデミー賞で最優秀作品賞を受賞しています。
「VIVANT」が「半沢直樹」と「下町ロケット」を越えた理由
2023年7月期に放送された日曜劇場「VIVANT」が「第29回AMDアワード」にて、大賞/総務大臣賞を受賞しました。
優秀なデジタルコンテンツなどの制作者を表彰するAMDアワード。
2024年3月5日にはその授賞式が行われ、監督の福澤克雄さんと、主演の堺雅人さんが代表で参列しました。
この受賞で、日曜劇場「VIVANT」は「半沢直樹」と「下町ロケット」を超えたとみていいでしょう。
さてその理由は3つあります。
堺雅人と阿部寛の相乗作用
引用元: twitter.com
まず、お互い日曜劇場の主演を張って、高視聴率を叩き出した堺雅人さんと阿部寛さんが、タッグを組むこのドラマ。
どちらか一人でも、十分見応えある大人気ドラマを生み出しているのに、今回はそのお二人が共演するため、その相乗作用で、2倍ではなく2乗の面白さになること間違いなしですね!
なぜかというと、このお二人、お互いのリスペクトがすごいからです。
堺雅人さんは阿部寛さんのことを、2023年7月の『日曜日の初耳学』に番宣で出演したときに、こう表現しています。
どこにいらしゃっても阿部さんが画に映るとスケールが大きくなる。物語にもう一個違う層が加わるというか
阿部さんはち密に役作りなさるんですけど、その上で、ただ居てじっとしているだけで、何も言葉がないのにいろんなものを語りかけて下さる。
嫉妬もないな、阿部さんまでいくと。次元が違う
引用元: yahoo.co.jp
リスペクト!
それが、阿部寛さんの、堺雅人さんへのリスペクトも、負けていません。
同じく『日曜日の初耳学』に出演したときの阿部寛さんのコメントは、次のようです。
今の僕があるのも堺さんのおかげと思っているんですけど。10年前に『半沢直樹』が放送された時に、『こんな面白いドラマをこの時代に作れるんだ』って思って。
すごくやる気が出て、それが『下町ロケット』に繋がっていくわけなんですけど。すごく感謝していて。
(堺さんは)努力があってのここだと思っていて。あれだけ滑舌が良いのに、車の中でずっと滑舌練習をしていて。
それをずっとルーティンのようにやられているんですよ。役者バカと言ったら、そうかもしれない
引用元: yahoo.co.jp
そんな、尊敬し合う二人の大物俳優がぶつかり合うのですから、面白くなるに決まってますね!
とにかく二人の息の合った演技が見ものです!
ロケ地の壮大さがストーリーに奥行きを生む
引用元: twitter.com
その二人だけでも、十分話題になりますが、そこに、二階堂ふみさん、松坂桃李さん、役所広司さん、二宮和也さん、檀れいさんなど、お一人で十分主役を張れる俳優さんがこんなにたくさん共演します。
モンゴルのロケ地は、その、超豪華キャストが素晴らしい演技をするにふさわしい、壮大な大自然です。
今までにないドラマが生まれる予感しかしませんよね!
第一話の冒頭は、堺雅人さんが、スーツ姿で砂漠を一人で歩いているシーンから始まりますが、普通、砂漠を、一人で、何も持たず、スーツ姿で歩くというシチュエーションに陥ることはありません。
だからこそ、最初から
「え? どういうこと? 一体何が起こってる?」
というふうに、視聴者はドラマに惹きつけられます。
新しいタッチの動物愛•フタコブラクダ
引用元: twitter.com
今まで、ドラマでラクダが演技することなど、あり得なかったと思います。
ですが、このドラマでは、日本人にあまり馴染みのないフタコブラクダが、文字通りに、俳優陣の足となって身を粉にして主役級の大活躍をしたのです。
フタコブラクダの大活躍についてはこちらをどうぞ⇓
その新しさに、惹きつけられた人も、多かったようです。
堺雅人さんは、自分を運んでくれたフタコブラクダさんに、自分の最後の水を飲ませてあげたり、優しく話しかけたり、ハグしたり。
ラクダさんをまるで自分のペットかのように大切に扱います。
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制作側の意気込みが半端ない
引用元: twitter.com
また、TBSの製作側の意気込みも半端ありません。
映画ではなく、たかが「連続ドラマ」に豪華なキャストを投入し、モンゴルロケを敢行して、現地で何百人ものエキストラを雇い、TBSの上層部の期待は相当高そうです。
局の威信をかけたこのドラマ「VIVANT」には、なんと1話につき、1億円の制作費が投入されているのだそうです。
一般的には、ドラマ制作にかける予算は苦しくなってきているらしいですが、TBSは、不動産業や半導体製造装置の開発会社への投資がうまく行っていて、こういう、スケールの大きなドラマ制作に大金を注ぎ込む余裕があるのだそうです。
視聴率より配信
引用元: twitter.com
「VIVANT」の視聴率は、「半沢直樹」や「下町ロケット」に比べると、あまり振るわないように見えます。
2023年7月期のドラマの中では、視聴率首位ですが、13.8%は、「半沢直樹」や「下町ロケット」に比べると、あまり高くありません。
ですが、製作側は、視聴率より配信、特に海外配信の収益や、DVD販売の収益を視野に入れてるのだそうです。
実際に、7月16日の「VIVANT」の第一話は、無料配信総再生数(TVer・TBS FREE)で、TBSドラマの第1話の再生回数の中で歴代最高の約400万回に達したのだそうです。(※7月24日時点/ビデオリサーチにて算出(配信期間7/16~7/23))
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あとがき
とにかく、スケールもでかいし、有名な俳優陣で、内容も複雑でおもしろかった「VIVANT」。
「第29回AMDアワード」にて、大賞/総務大臣賞を受賞するなどして、その凄さも実証されました。
あとは、続編が出るのが待ち遠しいです!